前掛け製作 釧路・マルス住友燃料店さん

電脳工房

2020年10月29日 13:24



シェラカップ



マグカップ

遠く釧路からオーダーくださる、鶴居木炭が大人気のマルス住友燃料店さん。物の価値を解ってくださっていて、製作していても張り合いです。
鶴居木炭の好評は、そういう方たちが携わっているからなんだなと感じています。

マグカップは技巧的に難しい点もあるので、競合他社は数少ないのですが、シェラカップは印刷・レーザー焼き付け・レーザーエッヂングなど、競合他社が沢山あります。

印刷やレーザー焼き付けは耐久性、レーザーエッヂングは製作コストなどの点でサンドブラストによる製作が有利ですが、電脳工房をお選びいただけるのには他にも幾つかの理由があります。



印刷・レーザー焼き付けはjpegデータをそのまま使うことが出来ますので、綺麗な二値データがあれば比較的すんなり加工を行うことができます。
これは、紫外線を使う樹脂マスクでサンドブラストする際も同様です。

しかし、カッティングマスクで施工する際は、事情が少し異なり、きちんとアウトラインを引かないとなりません。

ソフトウェアを使ってのトレース、俗に言うオートトレース(機械トレース)も、年々性能が上がり以前に比べると綺麗な線を引いてくれるようになりましたが、まだまだマウスを使って一本一本線を引いていくハンドトレースには叶いません。

また、下絵になる画像も、印刷が繰り返され子や孫になり劣化していたり、時には歪みが出ていることもあります。

電脳工房では、本来あるべき線を見極めたり、規則性があるフォントを規則通りに修正するなどし、劣化したデータを出来るだけオリジナルに近付けるよう努めています。

時にはjpegデータで済む場合でも幾手間も掛けることがあります。



このようにして、全てのアウトラインを引き、その線に沿ってカッティングマシンの刃を動かします。

この作業はお客さんには見えにくいところですが、中には気付いてくださる方もいらっしゃり、小躍りしたくなることがあります。

出来上がったアウトラインデータは、アウトラインフォントなどと同様に、拡大・縮小しても劣化しないデータとして、非常に高い自由度をもってデザインに使えます。



前回ブログへ掲載した前掛けのデータへはめ込み合成し



あぁでもない、こうでもないと…



今回は試作の2点だけですので、シルクスクリーン印刷ではなくラバーマーキングで製作します。

フィルムのロスはそのままコストUPに繋がるので、手間とコストを天秤に掛けながら割り付けていきます。

もちろん、ロスが少なければ環境にも優しいです。



今一度現物に当てて微調整し、借り止めのあとはヒートプレスで熱を加えながら圧着します

ラバーマーキングでTシャツを製作すると、先にTシャツがダメになるくらい丈夫で、濃色のボディーでも影響を受けず、鮮明にマーキングすることができます。

ただ、アイロン・熱いお湯での洗濯(ぬるま湯程度なら可)・ドライクリーニングはNGです。



そして、出来上がったのがこちら。

マグカップ・シェラカップの製作時に作ったアウトラインデータを活用し、前掛けの出来上がりです。

電脳工房の強みは、アウトラインデータのち密さと、そのデータを使った製作が多岐に渡る点です。

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