2024年10月29日

ヘアドライヤー修理

日本おもちゃ病院協会という社団法人があります

ボランティアのおもちゃドクターたちが、おもちゃを無償で修理してくださる、とても有り難い団体です。

ただし、浮輪や浮袋など、万が一の時に人命にかかわる物など、修理を受け付けていただけない物もあります。
また、AC100に直結する物もNGです。
火災を始めとする様々なリスクがあるからです。

これが示すように、人命・火災・健康被害の可能性がある物の修理は、メーカー修理へ出すのが大原則です。

ファンヒーターなどもそれにあたり、不具合の多くはセンサーに起因するものですが、万が一不完全燃焼を起こした場合、健康を損なったり時には人命にも及ぶ被害を生んでしまいます。

時折メッセージで修理してもらえないかと相談されることがありますが、知人や友人からの依頼で、修理後の経過が観察できる場合を除き、基本的にはお断りしています。

また、投稿も自己修理を促す目的ではなく、止めろと言ってもやる方は手を付けるので、少しでも安全な修理に繋がればという思いですので、不安があったら熟練した友人などに依頼してください。

何はともあれ先ずはメーカーのサービス窓口へ!

今回のケースは妻の友人からの依頼でした
娘さんが気に入って使っていたドライヤーが焦げ臭い臭いを出すようになって困っているということで、真っ先にメーカーに相談したけれど、モデルチェンジしてしまい修理が出来ないという回答だったそうです。

修理不能だったら諦めるけれど、結構高額な商品だったので、ダメ元でということだったので引き受けました。

若いお嬢さんですから、購入して何十年も経っている訳は無く、幾らなんでもパーツが出ないなんて事は…
新しい製品を売りたいのか、この価格帯の製品を買う層って、ダメだと言われたらポンと新しい物を買うのがデフォルトなのか。

製造国を見ると韓国製品
美容大国だけあってドライヤーもなかなかお洒落で質感もあり、COOLボタンやターボボタンが付いたり、マイナスイオンを発生する製品もありますが、基本的な構造は昔から大きく変わっていません。

使ってみると確かに焦げ臭い
停止するとふわっと煙が上がりました

送風は勢いがあり違和感も無いのでモーターの異常ではなさそう
送風やLoで使うと症状は出ませんでした

見当がついたところでOPEN!


真っ黒い粉体があちこちに付着していました




うん、見立て通り。

先端側の2巻はLoの時に通電させて600W、後ろ側の2巻はHiの時に併せて通電させて1200W。
後ろ側に樹脂片が貼り付いてしまっているので、Hiの時だけ焦げ臭くなったという訳です。


通電させてヒーターを熱すれば除去するのは楽なのですが、残ってしまうと当分臭くなってしまうので、工具を使って割っては取り除き…
慎重に作業したのですが変形してしまい、除去する何倍も時間を掛けてコイルを整形しました(笑)

温度FUSE直近なので安心材料は多めですが、単身上京している娘さんが使う物ですから念には念を入れて。

組み戻してスイッチON!
臭いや煙はすっかり無くなり、これでまた使えそうです。

他に原因があるといけないので、修理後に改めて様子を聞くと出てくる出てくる(笑)
Hiの時だけの症状だったんじゃないですか?→そうです!なので送風だけで乾かしていました
樹脂片が貼り付いていたのが原因のようです→そういえばカラカラ音がしていて暫くしたら臭くなりました

これを聞いただけで答えが出たようなものですね
修理依頼する時は面倒くさがらず、ありったけの記憶を絞り出して伝えるようにしましょう。たとえ熟練した技師が行うメーカー修理をお願いするにしても。


さて、今回の原因箇所。

左上のツメが脱離していました

made in JAPANでしたら、何度も落としたりスイッチを動作させ、十分な強度と品質が担保されている物を商品化しているのだろうな…
そんな風に思えるほど貧弱なツメでした
  

Posted by 電脳工房 at 18:00Comments(0)工作室